8月4日のモーニングセミナーは、北名古屋市倫理法人会監査・平田寺住職 長谷川 史道様を講師に迎え、テーマ『残そうとするおもい(執着)、伝えようとするまこと』。
名鉄西春駅の近くにある、平田寺は貴重な文化財を沢山所蔵している由緒ある寺ではあるが、貧乏寺で後見人が無くて、自身の出身は名古屋市港区であるが、平成19年に住職に就任した。いろいろなイベントを企画して活気を取り戻ししつつある。平田寺で検索出来ますので、是非来てみてください。
今回のテーマを考えるに、身近な政治家の発言が、自分の名を残すことだけ考えていて、本当に世の中や社会のことを考えているのだろうかと思う疑問から、このテーマが浮かびました。松下幸之助氏は、三流の経営者は金を残し、二流の経営者は名を残し、一流の経営者は人を残す。と言われた。人を育てるためには、伝えることが大切になって来ます。日本の、帳尻合わせの世相を憂えるのです。伝達継承の文化は日本にあったはずです。
日本にお茶が輸入されたならば、それは茶道の文化まで進化させた精神性を持っている。英国にも同じようにお茶が輸入されても、それはお茶を楽しむことだけの文化になっただけである。
日本には「師資相承」という言葉があり、師の思いを相手に伝え続け、継承するすることをいう。師の役割は、相手にわかるまでしつこく教えることであり、解ったであろうとやめてしまうのではなく、叱ってまで教える世相が無くなったことが、心配である。残したいという思いより、命がけで伝えようとする気持ちが大切です。
サッカーW杯で活躍した岡田ジャパンは、1+1が2以上の力となって発揮出来たことは素晴らしい。うまく行かない時もあったが、だからこそ岡田監督の下で、思いを伝え続け、チームがひとつになったところにあると思います。自主性より主体性。日々急がないで、確実に伝えて行くこと。
宗教離れが進むが、宗教という言葉は明治以降になって出来もので、宗教というと特別なもののように扱われるが、人間として元になることを教えようとする信仰であって、既成の宗教を伝えようとするより、人間として必要な事を教え伝えることが大切な時代です。葬儀でも読経をもって終わりにすることがあるが、人間としての説法もないといけないと思います。子供相手でも、手を抜くこと無く、金銭に関係なく伝えること。