確実に春が訪れようとしていますが、この時期、風邪を引いている方が多いようです。
手洗いとウガイで80パーセントは予防できると言われますが、それでも引いてしまった場合の、風邪の裏ワザ・隠しワザをお教えしましょう!
風邪をひいて咳は出るし、熱もある。ここで多くの人は、市販の薬や病院でもらった西洋医学系の風邪薬を飲む。たしかにこの方法は、症状が即座に緩和される。しかし、医者のなかには「安易に抗生剤入りの薬に頼っていると、だんだん体の自己治癒力が弱まる」という人もいて、そう聞くと強い薬はあまり飲みたくないものだ。
では、漢方薬を飲むのはどうかというと、おなじみ葛根湯は、風邪のもっと初期の段階、すなわち、クシャミ、鼻づまり、悪寒程度の症状にはきくが、咳も熱も出てしまったら、時すでに遅しだという。
こうなると、副作用を覚悟で強い薬を飲むか、つらい症状を我慢するしかないのか、というと、じつはそうでもない。どこの家の台所にも転がっている食材から、驚くほど簡単に咳や熱にきく風邪薬ドリンクを作ることができるのだ。
まずは咳止めドリンク。大根を1センチメートル角の短冊状に切って、500cc入りぐらいの密封容器にぎっしり詰め込み、容器の口のところまでハチミツで満たす。2〜3時間で大根のエキスがハチミツに溶け出すので、これをオチョコ1杯を目安に飲む。ストレートでは甘すぎるという人はお湯割りにしてもよい。しばらすると、不思議と咳がおさまってくるだろう。
これは、大根の“辛味”には抗菌作用があり、またハチミツには炎症止めの効果があるから。両者のエキスが凝縮されたドリンクを飲むことで、咽頭についた風邪の菌の増殖を抑え、なおかつ炎症を緩和し、結果的に咳を止めてくれるというわけである。
次は解熱ドリンク。ミカン2個をよく洗い、ワックスを完全に落としてから皮をむく。使うのは皮だけなので、中身はビタミンCの補給にしてしまおう。
で、皮をラップなしで電子レンジに3分かける。それを千切りにして600ccの水を加えて煮る。半量まで煮詰まったら火を止め、茶漉しで漉してからハチミツで好みの甘味をつける。冷めたらそのままどうぞ。
色も味もオレンジジュースに似た感覚だが、これを飲んでフトンのなかでジッとしていると、驚くほど汗をかき、気づくと熱が下がっているだろう。これは、ミカンの皮には発汗作用を促進するリモネンという成分が含まれており、それを大量にとることで解熱効果が上がるからだ。
いずれのドリンクも天然素材100パーセント。怖い副作用の心配はまったくない。しかも超安上がりときている。今度、風邪をひいたら、ぜひお試しあれ。