12月6日名古屋市中区倫理法人会モーニングセミナーは、有楽製菓株式会社 代表取締役・豊橋市倫理法人会 会長 河合 伴治 様を講師に迎え、テーマ『ブラックサンダー物語』。
景気が悪いなかでも、売上げが伸び始めたのは、私が倫理法人会に入会と同時期であるが、その頃から「ブラックサンダー」という30円のお菓子が売れ出したおかげである。
私は、東京出身で、大学へ進学したが成績が悪くてどこも行くところがなく、家業の菓子屋を継ぐことになった。
現場に入りしばらくすると、現場の悪いところが目に付くようになった。衛生面でこんなことでいいのか?作業効率でこんなことでいいのか?と、工場長に告げれば反発されるだけであった。だから営業に移動させられ、新規の注文を取って来たのに、工場は作ろうとしてくれないので、新規に素人の従業員を雇い工場の片隅で、自ら製品を作るがうまく行くわけが無い。倫理法人会入会前は、人を動かそう変えようと躍起になっていたが、それが間違いだということに、気づくことは無かった。
昭和55年、父親との対立で、顔も見たくない状態であったので、自ら豊橋へ転勤命令を出して来てしまった。しかし、工場が動いてない時があり、仕事が無い状態であった。利益が上がっていないので、やもなくリストラに踏み切り、永年働いて来た従業員に恨まれたりもした。余剰時間を従業員教育に取り組むが、反対するグループもあった。
大手製菓メーカーから指導者を入れ、ヒット商品を作ろうとするが、その方は、良い商品があるから、品質を上げるべきだとのアドバイスで品質向上に取り組む、製品の品質が良くなると、営業が自信を持って商品を売れるようになった。品質が良ければ、お客様にまた買って頂ける、リピーターが増える。
東京へ帰れば、親との確執と対立は続く。しかし、そのままの気持ちで豊橋に向かうも、何とも後味が悪いことに気づく。その後、文句を言うのをやめようと思った。人を恨んでも、自分が苦しいだけ。資金を出してもらえないのなら、お金のかからない社内改善に取り組む。しばらくして、父親が認知症になってしまうことになる。
17年前「ブラッックサンダー」を新製品として30円で売り出すが、お菓子としては高すぎて売れないので、販売を中止することになる。九州のお客様から、残りの包装材分だけでも作って欲しいとの要請で、九州から売れ出し、関西で売れ出し、全国に売れ出したのが2006年。2008年に社長交代。オリンピックの体操選手がインタビューで「ブラックサンダー」を食べていることを話してから、爆発的ヒットしていった。当初から4倍に売上げが伸びる。父親にその事を報告するが、わかってくれないのが残念である。
倫理で教えられる通り、妻の支えがあったからこそである。「倫理ライセンス17000」を取得出来たのも妻のおかげである。倫理法人会入会と同期に売上げが上がったのは、倫理法人会に関係しているかはわからないが。私自身の心が変わったのは事実である。